メコンの流れのように

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まだ「グローバル人材」なんて目指してるの?

サバイディー! どうも、ラオスのジーコです。   近年、学校や企業の人材育成で「グローバル人材の育成」という言葉をよく目にしませんか?   しかし、はっきり言って「グローバル人材」を目指そうとするのはナンセンスだとぼくは思っています。   「グローバル人材」という新しくてなんとなくカッコイイ響きの言葉に踊らされているだけです。   世界がグローバル化しているから海外に通用するグローバル人材を育成しなきゃいけないと思っているのなら、それはグローバル化を勘違いしているとしか言えません。   日本がグローバル人材を目指しているうちは、本当の意味での『グローバル人材』にはなれないでしょう。    

「グローバル」V.S.「ローカル」??

  昨年、ぼくは協力隊の試験を受けると同時に教員採用試験も受けていました。   その教員採用試験の集団討論テーマがちょうどグローバル化についての内容でした。

「国際化・グローバル化の進展に対応する人材を育てる一方で、少子高齢化が進む中、地域の担い手となる人材の育成を進めていくことも重要であるという意見があります。このことについて話し合ってください。」

皆さんなら何と答えますか…?     ぼく以外の受験生たちの答えは「もっとネイティブのALTを使って外国語活動を充実させる」といった内容と「もっと地域産業を教育現場に取り入れる」といった内容の大きく2つ回答に分かれました。   つまりは『グローバル人材の育成』V.S.『ローカル人材の育成』という感じでした。     ぼくはその討論に違和感を感じざるを得ませんでした。   何が違和感か?   そもそも討論のテーマがナンセンスです。 『国際化・グローバル化の進展に対応する人材を育てる一方で、少子高齢化が進む中、地域の担い手となる人材の育成を進めていくことも…ありますが、   決して『一方で』では、ないんですよ。   『グローバル』と聞いて『海外』と思うのは、間違っています。   グローバル化と地域・地方(ローカル)のどちらか一方の方がより大切という議論は、本来のグローバル化の意味を理解していないとしか言えません。   それと同じでグローバル人材のこと英語をネイティブのようにペラペラに話して、海外でバリバリ働く事ができる人材と考えるのは間違っています。 言葉に騙されているだけです。    

そもそもグローバル化ってなに?

グローバル化とは、政治・経済、文化など、様々な側面において、従来の国家・地域の垣根を越え、地球規模で資本や情報のやり取りが行われること。 グローバル化により、経済的には、国内市場と海外市場の境目がなくなる、労働力も海外から調達できる、などの変化が顕著になる。また、人の行き来が盛んになることで、疫病の流行も世界規模になること(パンデミック)が少なくない。 出典:新語時事用時点 weblio辞書

  グローバル化って簡単に言えば、世界中の距離が近くなっているということですね。   だから、グローバル人材の育成とローカル人材の育成とを対立されるのは、甚だおかしなことなのです。   「グローバル」=「海外」ではなく、 「グローバル」=「日本を含めた1つ世界」 という認識が必要なのです。     考えてみて下さい。 あなたの友達の友達に何人外国人がいますか?   あなたがもし、ぼくのような協力隊や海外で働く人とリアルで友達なら、それだけで数百人の外国人があなたの友達の友達ということになります。   そう考えるととても世界が身近なことに感じませんか?  

言葉だけの「グローバル人材」はいらない

  「グローバル人材育成推進会議中間まとめ」(2011年6月)では以下のように『グローバル人材』を定義しています。

○ 「グローバル人材」の概念を整理すると、概ね、以下のような要素。 要素Ⅰ: 語学力・コミュニケーション能力 要素Ⅱ: 主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感 要素Ⅲ: 異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー ○ このほか、幅広い教養と深い専門性、課題発見・解決能力、チームワークと(異質な者の集団をまとめる)リーダーシップ、公共性・倫理観、メディア・リテラシー等。

  この定義を読むと『グローバル人材』って、語学が堪能で、コミュニケーション能力があって、リーダーシップがあって、教養があって…などなど つまり『グローバル人材』=『英語ができるエリート』でしょ?思ってしまう内容です。   多くの海外で働く気のない日本人にとっては「英語ができるエリートかぁ。じゃあ、俺にはグローバルなんて関係ないやー。」って思っちゃいますよね。   あれ??けど、ちょっと待ってくださいよ。 そもそもグローバル人材の育成って、最初に書いたようにグローバル化によって世界中の距離が近くなっているのだから一部の人にだけ関わることではなく、全ての人に関わるものではないのでしょうか? 一部のエリートを育てることが本当にグローバル人材の育成がめざすところなのでしょうか?    

グローバル時代に本当に必要な能力は?

  では、このグローバル化が進む今日、我々に本当に必要な能力とは、何でしょうか?   グローバル人材の要素は以下の3つでしたが、 要素Ⅰ: 語学力・コミュニケーション能力 要素Ⅱ: 主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感 要素Ⅲ: 異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー   ぼくは、要素Ⅲ「異文化に対する理解」の部分以外のいずれの要素も必要ないと思っています。     ぼくが思うグローバルな時代に必要な最も必要な能力は 「優しさ」です。 つまりは、誰かの役に立とうとすることです。   誰かの役に立とうすれば、異文化理解・多文化理解・他者理解が必要です。   そして、優しさを実行するための行動力さえあればそれで充分です。   優しさを行使するとどうなるか? 他者に優しくして生まれた1つの良いエネルギーはこの世界中が身近になった今日では、人と人とを介して瞬く間に良いエネルギーは世界中に広がります。 この動画のように   つまり、小さな田舎の地域の人たちのために行っている仕事や活動も、海外で英語を使って行っている仕事や活動もただ対象が違うだけで行っていることは大して変わらないのです。   だから、本当にこのグローバル時代に必要なものは、語学力でも主体性でも日本人としてのアイデンティティーでもなく、『優しさ』なのです。     ぼくはこの世の全ての人がグローバル人材だと思っています。 当たり前のことです。 グローバルとは「海外」のことではなく「世界」のことなのですから。   だからぼくは言うのです。

まだ「グローバル人材」なんて目指してるの?